会社運営7つの仕事
会社を運営していく上でやらなければならない仕事は、営業、仕入、資金繰り、税務申告、人事、事務所設営、書類作成、と多岐に亘る。
設立当初は社員も雇えないかも知れない。配偶者がいる人はその人に手伝いをしてもらうことができるかも知れないが、覚悟をしておかなければならないことは全ての仕事を自分でやらなければならないということだ。
─ 会社運営で必要な仕事 ─
- 営業
- 仕入
- 資金繰り
- 税務申告
- 人事
- 事務所設営
- 書類作成
資金があり社員を雇うことができても、あるいは配偶者に手伝ってもらっても、その人たちはほんの手助けに過ぎない。使い走りや書類の整理、データのちょっとして入力などの事務の補助を頼むことができる程度と考えておいた方が良い。
自分が商品を製造する場合で、営業マンを雇ったとしても結局は自分が営業の責任を負うことになるだろう。
統計的には優秀な人が創立したての会社に入社してくれるはずもないし、配偶者には甘えがある。孤立無援の何年かを辛抱して運営する必要がある。即ち社長はオールマイティでなければならない。
昼は営業して夜には書類整理やその他雑用に近いこともこなしていかなくてはならない。
勤めていた会社と同種類の事業を行う場合では顧客の何社かは取引をしてくれるかも知れないが、それはサラリーマン時代に一所懸命仕事に励み、信用を得たからだろう。
会社を興すにはサラリーマン時代から勝負は始まっているのだ。
将来自分の会社を持った時、勤めていた時の顧客が自分の会社と取引してくれるかどうかは、その顧客にとって貴方がどんなに有用であったかに掛ってくる。
そんなことでなく、全く自分の発想で会社を興す場合、来る日も来る日も売上が0の日が続き、精神がおかしくなることもあるだろう。
もし社員を雇ったら売上が0でも給料は支払わなければならない。社員にも生活があり、どんなに仕事ができなくてもそれを非難してはならない。社員側からみればボーナスもない。給料も少ない。社長の機嫌は悪い。そんな過酷な日々を過ごさなければならないのだ。
そんな気を使いたくなければ社員を雇わないでそれこそワンマンカンパニーで押し通すことだ。しかし話す相手もいない。相当な精神力が求められる。これに堪えられるか、あるいは気にしない性格が求められる。
売上が少しは立つようになれば今度は資金繰りの大変さが待っている。
1年も営業を続けていけば信用保証協会が保証をしてくれ、金融機関が融資をしてくれる可能性が出て来る。
しかし利益もなく、経歴も浅い会社には高率の保証料を要求される。昔は年間3%くらいであったが、倒産する会社が多すぎ、保証協会も音を上げ保証料を高くしたのだ。
だからいくら低金利の時代でもこの保証料を加味すると金利と保証料で年率5~10%の支払いが発生する。
それに元本の支払いも必要で、ここから資金繰りの地獄が待っている。そして社員や配偶者の手伝いはこの点ではほとんど役に立たない。
私が2社目のサラリーマンをやっていたとき、社長はこの資金繰りに困窮して神経性胃炎になり、胃に優しい弁当を持参していたくらいだ。
それにも関わらず給料の遅配などは許されない。そんな甘えをするような人は会社を経営していてもどこかで躓き、結局倒産することになるだろう。
あなたがどんなに小さい会社に勤めていたとしても、あなた自身の会社はもっと小さい超零細企業なのだ。会社には多少の資金があるだけで、人もいない、信用も0.売る商品さえ満足にないだろう。
ここは地獄の1丁目だ。
しかしそれを乗り越え、成功すると大きな城を構築することもできるし、極めて裕福な生活をすることも可能になる。
がんばれ。歯を食いしばって努力しろ。それが社長の仕事なのだ。しかし腐ってはいけない。心豊かに明日を夢見て毎日の仕事を着実にこなそう。